お花の上手な買い方

知っておきたい定番のお花の買い方 5選

お花を贈る時、バラやひまわりなどお花の品種がまず頭に浮かびますが、それ以前にお花の取り扱い方にも種類があります。

プリザーブドフラワー」や「ドライフラワー」など一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?これらはお花の加工の仕方によって分類されています。種類によって使えるシーンや予算などに違いがありますので、それぞれの特徴を知った上で失敗しないお花を選びましょう。

今回は特に人気のある5種類ご紹介します。

  1. 生花
  2. プリザーブドフラワー
  3. 造花
  4. ドライフラワー
  5. ハーバリウム

各種ごとに次の表を使って解説するので、お時間のない方はこの表だけでも見ていってください。

使えるシーン贈り物や冠婚葬祭など、どのようなシーンに向いているか?
価格帯一般用途で個人が購入するときの価格目安は?
日保ち購入してからどれほどの期間キレイなままで飾れるか?
使える品種使えるお花の品種に制限があるか?
買えるお店どのようなお店で購入できるか?

①生花

「生花」または「フレッシュ」と呼ばれています。読んで字のごとく、「生きている花」です。自然のままのお花を加工せずに活けるタイプのお花です。冠婚葬祭のようなフォーマルなイベントで見るお花は生花なので、イメージは付きやすいかと思います。

お花ギフトの基本だけあって、どんなシーンでもお使いいただけます。

また、生花はお花に施す加工の工程が無いため、他の種類より安価です。(同じ値段なら生花の方が立派にできる!)

加えて、当たり前ですがお花屋さんで扱っているお花なら全て選べるので、選択肢も多いです。他の種類になると加工の都合で品種が制限されます。

そんな万能とも言える生花の唯一の弱点が日保ちで、おおよそ5日間、長くても10日ほどしか保ちません。花は散るからこそ美しいとも言われるように、本来のお花はそういうものなんです。

そのため生花は使うシーンは選びませんが、特にその場限りのイベントで使うシーンに向いていると言えます。例えば、プロポーズ、法要で使う仏花、結婚式で使うお花、お祝い・お見舞いなどですね。ある意味枯れたら良心の呵責なく捨てられるというのも生花のメリットかもしれません。

使えるシーン贈り物、冠婚葬祭、インテリアなどどんなシーンでもOK
価格帯数百円(一輪だけ)〜30,000円
日保ち5日程度(季節にもよる。寒い方が長く保つ)
使える品種制限なし(お花屋さんで取り扱う品種全て)
買えるお店花屋、百貨店 ※ネット購入も可

また、お花屋さんで生花を買う場合は以下の2つの買い方が定番です。

花束

花束タイプの中にも、「長めの花束」と「短めのブーケ」の2種類があります。

左:長めの花束 / 右:短めのブーケ

【長めの花束】
いわゆる花束と聞いて一番想像しやすいものですね。茎の部分を長く残したものです。大きく、ダイナミックな見栄えになります。弱点は、花瓶がないと活ける場所がないことです。もし花瓶がない場合にこのタイプの花束を贈ると、花瓶を買ってもらうか、もしくはせっかく贈ったのに捨てざるを得ないことになります。

【短めのブーケ】
こちらは花束でも茎を短くしたものです。丸くてかわいらしい形の花束になります。このタイプは、花瓶でなくコップに活けることも出来ます。花瓶がないが、花束の形が良いときはこのタイプがオススメです。また、大きい花束に比べてコンパクトになるため、高価で見栄えのする花を入れることが出来るのも特徴です。

アレンジメント

アレンジメントとは、花束とは異なり、すでに活けた状態でお花を提供するタイプのことを言います。カゴなどにベースと言われる給水スポンジを入れそこにお花を活けます。

特徴としては、「花瓶がいらない」「給水スポンジに水を吸わせるだけでお手入れが楽」というところです。花瓶がない、あるいはあるかどうか分からない状況では、アレンジメントを贈るのが無難です。

アレンジメントの中にも「四方見」と「三方見」の2種類があります。

左:四方見 / 右:三方見

【四方見】
四方見(またはオールラウンド)と呼ばれるものは、四方(どの角度)から見てもお花が活けてある様に見えるアレンジメントです。ギュッと詰まってかわいい感じのアレンジになります。机の真ん中に置く様なケースでしたらこのタイプがオススメです。

【三方見】
三方見は、背中があるアレンジメントです。背中側は裏面になっていて、背中側からはお花は見えません。葉物やラッピングで茎などの中の構造を覆って見えない様にしています。四方見と比べ、同じ値段でも高さを出すことが出き、豪華な見た目になります。そのため、壁に寄せて飾る場合はこのタイプがオススメです。

②プリザーブドフラワー

英語の「Preserved(保存された)」の意味からも分かるように、長持ちするように加工されたお花です。ちなみに、「ブリザードフラワー」ではないのでご注意ください!(間違えたらちょっと恥ずかしいので注意!)

生花から色抜いて、保存させるためにグリセリンなどの保存液を染み込ませています。綺麗な色が付いていますが、これは後から着色しています。そのため自然にはない色があったり、選択できる色の種類が多いのが特徴です。

生花の水々しさには劣りますが、その他の加工に比べると生花に近い仕上がりになっています。加工の工程に手間がかかるため、生花や他の種類の加工よりも高価です。

自然界に無い色があるのもプリザーブドフラワーの特徴
使えるシーンどんなシーンでもOK
※ただし、高価なので冠婚葬祭などの一時的な用途だと勿体無い
価格帯5,000円〜30,000円程度
日保ち3〜5年。ただし湿度や直射日光に弱く、1年程度の場合もあり
使える品種バラ、ガーベラ、カーネーション、アジサイ、かすみ草など
※使える花の種類は少ない
買えるお店プリザーブドフラワー専門店、百貨店、花屋(一部のみ)
※ネット購入も可

プリザーブドフラワーには色んな買い方があります。一部をご紹介します。

「アレンジメント」「長めの花束」「短めのブーケ」

上記で紹介した生花と同じ形の買い方が可能です。長持ちする代わりに、同じ値段だと生花よりも小さな仕上がりになります。この中でも一番人気があるのが「アレンジメント」です。

インテリア系

「壁掛け」や「写真たて」が人気があります。日保ちが長いことから、生花とは異なったインテリアとしての楽しみ方ができます。他にも「時計」や「ジュエリーボックス」などもあります。

③造花

造花または、「アーティフィシャルフラワー」、「アートフラワー」、「シルクフラワー」と呼ばれます。布やプラスチックで、人工的に作られたお花のことです。近年はクオリティが上がっており、至近距離で見ないと本物と見分けが付かないです。

メリットはズバリ長持ちすることで、基本的には半永久的に飾っておけるものです。また本物のお花よりも丈夫なので、溜まったホコリを落とす時にお花を傷つける心配もありません。

お値段感的には、生花 < 造花 < プリザーブドフラワー(生花が一番安い)です。

ただ、造花はあまりギフトで贈るイメージがありません。お店の内装として、またはご自宅のインテリアとして使うのが一般的です。また仏壇に供える仏花を造花にするケースもあります。

よく見ると花びらが布で出来ています
使えるシーンインテリア、ご自宅用仏花
価格帯数百円(一輪だけ)〜30,000円
日保ち半永久的
使える品種生花と同じくらい多い
買えるお店百貨店、花屋(一部のみ)、資材屋 ※ネット購入も可

どちらかと言うと趣味の要素が強い造花は、ご自身で資材屋さんから調達することも出来ます。有名なのは以下の2つで、一般の方でも購入できますよ。

④ドライフラワー

近年流行っているのがこのドライフラワーです。文字通り生花を乾かしたものです。独特の枯れた風な見た目になり、とてもオシャレな雰囲気が出ます。水分は抜いているので、水をあげてお世話をする必要はありません。

お花屋さんで余った生花をドライフラワーにしているケースがよくあり、お値段は生花とそこまで変わらず安価です。

また、生花貰った場合にお花を最後まで楽しむために、ご自身で生花を乾かしてドライフラワーにすることもできます。食卓に飾ったりするととってもオシャレです。

独特の雰囲気がSNS映えするので若い方を中心に人気があり、近年ではブライダルでもよく使われています。一応枯れた状態のお花なので、高齢の方にあげるときは変な誤解をされかねないので注意した方が良いでしょう。

使えるシーンブライダル、カジュアルな贈り物、インテリア
価格帯2,000円〜5,000円
日保ち半年程度(2〜3ヶ月で退色し始める)
使える品種水分が少なく、色落ちし辛い花
(バラ、アジサイ、ラベンダー、ミモザ、千日紅、かすみ草など)
買えるお店ドライフラワー専門店、雑貨屋、花屋(一部のみ)
※ネット購入も可

ドライフラワーは、生のお花を乾かしたものなので、崩れやすく非常に脆いです。そのため形を整形するのが難しく、花束のようにお花をそのままの形で扱います。

花束

形は生花の花束と同じですが、色合いが随分と変わり、独特の乾いた印象がとってもオシャレです。

スワッグ

「スワッグ」とは「壁飾り」の意味です。花束を逆さに吊るした形が多いです。またリース形にするのも可愛いですね。

⑤ハーバリウム

ハーバリウムとは、元々は「herbarium(植物標本)」の意味です。今では「プリザーブドフラワー」や「ドライフラワー」をオイルに漬けてガラス瓶に保存したものをハーバリウムと呼んでいます。

生花やプリザーブドフラワーよりも幾分カジュアルな印象です。こちらもSNS映えするので、近年人気が出てきています。

低予算で入れるお花が少なく小ぶりになっても、瓶に入れることでオシャレな小物っぽくなるので、ショボく見えづらいのもポイントだと思います。

使えるシーンカジュアルな贈り物、インテリア
価格帯2,000円〜3,000円
日保ち1年間程度
使える品種ドライフラワー、プリザーブドフラワーで使えるお花
買えるお店百貨店、雑貨屋、花屋(一部のみ) ※ネット購入も可

瓶に入れるのがハーバリウムなので他の種類はなく、瓶の形によってバリエーションが出ます。

まとめ

以下の5種類をご紹介させていただきました!

  1. 生花
  2. プリザーブドフラワー
  3. 造花
  4. ドライフラワー
  5. ハーバリウム

是非、あなたのイメージにあったお花を選んでみてくださいね!